1. HOME
  2. ブログ
  3. 佐為神社|古代から遺跡を守る道の神様

佐為神社|古代から遺跡を守る道の神様

鬱蒼とした森の中に鎮座する神様。鳥居を見ただけでお分かりいただけると思いますが、ちょっと怖い。

鳥居をくぐった先はそうでもないのでご安心を・・・!

 

うーん。。やっぱりちょっと怖い!?

お天気の悪い日に来ると、少し不安になるかもしれませんが、神社に流れる氣は安らぎそのもの。今回ご紹介する神社は松江市宍道町にある佐為神社(さいじんじゃ)です。

 

佐為神社のご祭神

猿田彦命(さるたひこのみこと)

 

この神様は道案内の神様として知られ、アマテラスの孫ニニギが天界から降臨された際、道案内をお務めになりました。その功績から、道の安全を守る神様となられました。

また、昔は疫病などの災いが町に蔓延すると、道祖神(どうそじん)にお祈りを捧げていたそうです。なぜなら災いは道を通って町に入ってくると考えられていたから。道祖神は特に道の分かれ道(交差点)に祀られ、町に災いが流れ込まないようにお祈りされていたのです。

道祖神は塞ノ神(さいのかみ)とも呼ばれ、さらに道祖神と猿田彦は同一視されるようになり、やがてサルタヒコも塞ノ神と呼ばれるようになったのです。

佐為神社の名はこの、サイノカミに由来しているのかもしれません。

 

佐為神社のご由緒

 

平安時代に編纂された出雲風土記には、狭井社との記載があり、少なくとも1300年近くの歴史がある事が分かります。江戸時代には才谷大明神や狭井二社明神などと呼ばれていたそうです。明神という表現は神様の中でも、特に霊験あらたかな神様に使う尊称。これを踏まえても、地元の方から篤い信仰を受けていた事は間違いありません。

 

佐為神社の御本殿

 

社殿は大社造り、千木は出雲系の男千木、御神紋は亀甲に剣花菱。社殿は真東を向いています。

 

 

塞ノ神として祀られていたのであれば、東からの侵入を守っていたのでしょうか?佐為神社の西には女夫岩遺跡(めおといわいせき)があり、ここは磐座がある古代のお祀りの場所。

神様を降ろすための神聖な場所を守るため、道の神をお祀りしたと考えると神秘的ですね。

 

女夫岩遺跡|高速道路の上に鎮座する磐座!?

 

佐為神社の境内社

佐為高守神社

 

金刀比羅神社

 

 

佐為神社へのアクセス

公共交通機関などは通っていませんので、マイカーかレンタカーでの移動をお勧めします。最寄りの宍道駅からは徒歩21分です。

 

まとめ

鎮守の森に一足踏み入れると、1300年前から鎮座する道の守りの神域に入ります。入り口がちょっと怖いのを我慢できれば、心地よい気を感じる事ができます。

それにしても道の神様サルタヒコが祀られ始めたころ、この辺りの道はどことつながっていたのでしょうか。現在では高速道路「山陰自動車道」が走っていて、道の神様を意識することがなくなってしまいました。たまには田舎道を走って、古代の人々がどのように歩いたのかを想像すると遥かな気持ちになれますよ。

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

関連記事

初めての日本神話にオススメの本

神社に興味があるのに!
神社の御由緒書きを読んでも内容が分からない!

パワースポットとか大好きなのに
ネット検索するしか調べる術がない…

日本文化をもっと詳しく知りたい
と思ったら、神話にルーツがありそうだと分かった…

などと悩んでいる方!実は僕もそうだったんです!これからご紹介する本を読めば、神社に行くのがもっと楽しくなって、日本文化のルーツが分かります!

でも神話って読みにくい・・・そんな最初のハードルを越えやすい優秀な書籍です。
僕は今でも片手に読みながらブログを書いています。時には神社参拝に持っていく事も!
神社のいろはを勉強するならまずは読んで欲しい。。そんなお勧めの書籍たちをご紹介します!


古事記の入門書

皇室の旧宮家である、竹田恒泰先生の書籍。古事記には非常にたくさんの神様が出てきて、全部覚えようとすると挫折します。。実は古事記って再び登場する神はほとんどないんです。 この本は覚えた方がいい神様とそうではない神様を見分ける目印がついているというスグレモノ! さらに皇室側の視点で見た読解がすごく面白い!そして丁寧な解説!初めて古事記を読むなら、この本が絶対おすすめ!


日本書紀の入門書

神話や和歌が少ない日本書紀は、読み進めるのがつまらなくなりがち。だって日本書紀って年表を読んでいるような気になる記述なんです。 でもこの本なら漫画表記と文字表記がペアになっているという画期的な工夫がなされています! 文字だけ読みたい人にも、漫画だけ読みたい人にも一冊で対応可能!しかも、どっちを読んでもある程度内容がつかめてしまうという・・・初めて日本書紀読むなら絶対これ!


超高速で理解する古事記

note
超高速で理解する古事記|note

神様の名前を読む自信が無い!
神話を読む自信が無い!
そもそも本を1冊全部読めた試しがない!
だいたいどんな話なのか分かれば十分という方!
これなら超高速で古事記を理解し、10分あれば古事記の概要を理解し、天皇や神社について大雑把に理解できます。
時間のない方にもおすすめです!
読んでみる

神社参拝に便利な御朱印帳


出雲の神社を歩くなら!
御朱印帳を持参して思い出を残しましょう!
コロナ禍でも、神社参拝ならソーシャルディスタンスを保ってひっそりと楽しめる!日本人ならではの旅行を楽しみましょう!