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2020年の神在月|コロナの影響は!?出雲に神様は集まる!?

11月は神無月(旧暦10月)と呼ばれ、全国的には神様がいない月とされていますよね。そんな中、出雲は神在月と言って、「全国から神様が集まってくる」という事で有名です。そんなありがたい神在月に出雲大社へ参拝したい!と思うのが人情というもの。わかりますよ。そんないつかは神在月に出雲へ行きたい!と思っていらっしゃる方!

神在月の日程は毎年変わりますのでご注意ください!

そして、今年は何といっても旅行者・旅行業者にとって大変な年となりましたね。そう。

コロナウイルスは神在祭にも大きな影響を与えています!

旅行に飛び出す前に、昨年と何が違うのかを慎重にチェックしてください。昨年は参加できたイベントも、今年は無理かも。。

2020年の神在月はいつから!?

11月15日(日)~12月14日(月)

神在月というのは旧暦に基づいて日程が決まるため、現代の暦では毎年違う日程になっています。今年は11月15日(新月)が旧暦10月1日にあたります。

2020年の神在祭はいつ!?

11月25日(水)・29日(日)・12月1日(火)の3日間

神様をお出迎えする「神迎え神事」を24日に行い、その後神様は10日間を出雲でお過ごしになります。そして12月1日に神様をお送りする「神等去出祭からさでさい」を行い、一連のイベントは終了となります。神様はこの1週間を出雲大社で滞在され、縁結びに関わる大事な大事な会議を行われるとされています。日程を間違えずに参拝し、大きな「おかげ」をいただきましょう。

この期間中にご滞在中の神様に祝詞を奏上する神在祭は3度行われ、最終回の12月1日は縁結大祭を行って、参列者にも御利益をわけていただくのです。

よくある間違いとして、10月に出雲大社にお越しになり、

「あれ?何にも神事が行われていない?」

という残念な顔をしていらっしゃる方を見かけます。。出雲市民として悔しい!誰か教えてあげてよ!と思います。。くれぐれも日程にはご注意ください!

それでは次に、神在月に開催される大きな神事をご紹介していきますね。

神様の到着を知らせる神迎神事

稲佐の浜

日程:11月24日(火) ※旧暦10月10日
開始:PM19:00~
開催場所:稲佐の浜

【要注意】一般の方の見学・参列はできません
※コロナウイルス感染拡大防止のため

神様がご到着になるのをお迎えする神事。この神事は出雲大社で行われるのではなく、少し離れた稲佐の浜で行われます。

神様は空からでも陸からでもなく、海からいらっしゃるのです。不思議ですね。太古の昔には神在月の到来を知らせるのは稲佐の浜に打ち上げられたウミヘビだったそうです。ウミヘビは出雲大社に大事にお迎えされ、龍蛇様(りゅうじゃさま)と呼ばれて大事にお祀りされます。

これは古くから出雲人が龍神を信仰してきたことに由来するのですが、今でも神迎神事では龍蛇様を稲佐の浜から出雲大社神楽殿へお連れします。夜間に行われるこの大行列は神秘的です。

例年ならばこの神事に参加される方は稲佐の浜から出雲大社まで約30分歩き、歩いた方だけが神楽殿の中で行われる神事に参加できます。終わるのは10時くらいになるでしょうか。

残念ながら今年は神職の方のみで執り行われます。例年のように稲佐の浜から出雲大社までの徒歩での遷御行列はなく、移動はバスにて行なわれます。また、出雲大社に到着された龍蛇様は神楽殿ではなく、拝殿に鎮座されるそうです。
神迎祭についてくわしくはこちら

神在祭(かみありさい)

十九社(じゅうくしゃ)

日程:11月25日(水) ※旧暦10月11日
日程:11月29日(日) ※旧暦10月15日
日程:12月 1日(火) ※旧暦10月17日
開催場所:出雲大社 本殿

【要注意】一般の方の見学・参列はできません
※コロナウイルスは関係なく神職のみのお祀りです

神様が滞在される1週間、神職の方は毎日たくさんの御供え物をしてもてなします。こうしたお祀りを神在祭と言いますが、一般の方は参加することができません。

神様が滞在される十九社は本殿の東西に2社あり、例年はここで神在祭が行われるのですが、今年は本殿の中で行われます。しかも参列席の数も制限されるとのこと。運が良ければ神在祭に遭遇することがあるかもしれません。しかし、運よく参加できたとしても写真撮影は禁止です。神職の方のお邪魔にならないように、そっと見守りましょう。

縁結大祭(えんむすびたいさい)

日程:11月29日(日) ※旧暦10月15日
日程:12月 1日(火) ※旧暦10月17日
開催場所:出雲大社 本殿
参加費:5,000円 事前申し込みが必要
定員:各日程500名

【要注意】定員が大幅に縮小しています
※コロナウイルス感染の影響によっては変更となる可能性あり

一般の方が参加できる神事です。神様の滞在中に縁結びのご利益をいただく神事。例年、1日あたり2,000名程度が参加していた人気のイベントですが、コロナウイルス感染拡大の影響により、定員を4分の1に縮小しています。参加したい方は早めに予約しましょう。申し込み方法は出雲大社宛てにハガキで。

お申込みはこちらのサイトをご参照ください!

お申込み期限

2020年11月10日

【追記】申し込みは定員に達したため締め切りとなりました!

神等去出祭(からさでさい)

日程:12月1日 ※旧暦10月17日
開始:PM16:00~
開催場所:出雲大社 拝殿

【要注意】一般の方の見学・参列はできません
※コロナウイルス感染拡大防止のため

宿泊されている十九社じゅうくしゃから拝殿へと神様をお通しすると、神職の方の「お~」という掛け声(警蹕けいひつ)とともにお帰りの時間になったことをお伝えします。まさにホテルでいうところのチェックアウトですね。例年は一般の方も参加でき、また12月10日(旧暦10月26日)に第二神等去出神事が行われるところですが、今年は1回きりで一般参加不可です。これも今年は我慢ですね。。

これにて出雲大社での神在祭は終了となります。
神等去出祭について詳しくはこちら

神様が滞在される順番

一般的には出雲大社の神在祭が有名ですが、神在祭は出雲大社以外でも行われているのです。しかしコロナウイルスの影響により、スケジュールが変更になっているところがありますので要チェックです!

1.朝山神社

11月15日(旧暦10月1日)に神迎神事
11月24日(旧暦10月10日)に神等去出神事

なんと出雲大社よりも早く神様をお迎えし、10日間も滞在させるのです!お仕事もなく、ゆっくりするだけ!まさにリゾートですね。なぜそんなに前入りして滞在するのかと言うと、朝山神社の神様は超絶美人だから!?

朝山神社について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

2.出雲大社

11月24日(旧暦10月10日)に神迎神事
12月1日(旧暦10月17日)に神等去出神事
12月10日(旧暦10月26日)に第二神等去出神事※今年は中止

朝山神社の次が出雲大社。1週間のご滞在です。こちらでは宿泊だけでなく、会議漬けの1週間となりますので、いわゆるお仕事の期間ですね。

神様の御出立が2回に分けて行われるのも面白いところ。最後までお仕事をなさるのはどんな神様なのでしょうか?でも今年はお見送りなし!?だから早めにお帰りになる!?

3.佐太神社

11月20日に神迎神事
11月25日に神等去出神事

※旧暦ではなく現代暦で開催

こちらは新暦でお祀りをなさいます。明治時代以前は旧暦10月18日~25日の1週間でお祀りしていたようです。ですから、出雲大社の神等去出神事が終わってすぐです。

この佐太神社にはイザナミのお墓があり、このイザナミは八百万の神の母神であらせられます。つまり、お仕事の後は先祖の墓参りという言われ方をするのですが、新暦になったことで今年のように出雲大社よりも早く神事が終わってしまうことも。

佐太神社について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

4.万久千神社(まんくせんじんじゃ)

12月1日(旧暦10月17日)に神迎神事
12月10日(旧暦10月26日)に神等去出神事

万九千神社は別名を直会(なおらい)の宮と呼び、その名の通り神様をおもてなしする神社なのです。神様が各国へお帰りになる前、このお社で滞在され、大いに飲んで笑って盛り上がるのだそうです。

そして宴が終わった翌朝、神様がお立ちになるとき、出雲は決まって暴風雨が吹き荒れるのです。このお社のある土地を神立(かんだち)と呼び、神様が立ち去っていかれる様を静かに見守ったことが伺える地名です。

朝山神社から万久千神社までを数えると約3週間くらい滞在されていることになります。どうしても出雲大社の神事に参加できそうにない方や長期滞在で出雲を満喫したい方は、他のイベントも合わせて旅行の計画をされてもいいかもしれません。

万九千神社について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

まとめ

主に出雲大社の神事が自粛体制となっています。とはいえ歴史ある伝統的な神事ですので、神職だけで行う本来の形に戻ったとも言えます。神事には参加できなくとも、コロナに気を付けつつ、出雲の観光をお楽しみいただきたいです。

本来はお忌み祭ですので、「ああ。今頃神様が御到着になったなぁ」という気分で、出雲の宿でお酒を楽しむのも良いのではないでしょうか。

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