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日速神社|タカテルヒメを祀る貴重な神社!

松江市玉湯町、大谷小学校の隣に鎮座する日速ひはや神社。参道は長い階段となっており、のどかな風景を眺めながらの心地よい散歩が楽しめます。

ついにお会いしたかった女神に出会えたのですが、興奮しているのは僕だけでしょうか。

日速神社の御祭神

大己貴命おおなむちのみこと大山津見命おおやまつみのみこと大山咋命おおやまくいのみこと

味耜高彦根命あじすきたかひこねのみこと下照姫命したてるひめのみこと高照姫命たかてるひめのみこと建御名方命たけみなかたのみこと

合祭:天忍穂耳命あめのおしほみみのみこと

僕が探し求めていたタカテルヒメが祀られています!
奈良時代に編纂された古事記にはシタテルヒメ=タカヒメと書かれ、後の世に書かれ氏族の伝承をまとめた先代旧事本紀(904年頃と推定)、または大神神社の大神分身類社鈔(1265年)にはシタテルヒメと分けて存在しています。

奈良県の葛木御歳神社に祀られ、御歳の神という性格が伺える。それを元に考察すると、出雲大社摂社の三歳社の祭神もよく見ると高比売とあり、御祭神も葛木御歳神社と同じ。これはつまり、

高比売=タカテルヒメ≠シタテルヒメ

であり二柱の女神は別神と考えることができる。出雲には祭神が高比売となっている神社があるが、これは本来タカテルヒメを祀った神社ではないかとも考えられます。

タカテルヒメという正式名でお祀りされている貴重な神社を見つけてしまったのです!ありがたやー

日速神社のご由緒

元々は日吉神社と速日はやひ神社が存在し、明治四十年八月二十二日に合併、日速神社と改称。日吉神社は昔、氏子の山田さん・原田さんの祖先が近江國坂本村日吉神社より勧請したと伝えられ、元亀年中(室町時代)には原田さん・山田さんが帰郷の際、信濃柿を植え石垣を建立し現存する。

速日神社は大谷字神山に鎮座、創立年代不詳で、文禄年中(江戸のちょっと前)に水害に遭い元宮を修理するも、元禄十一年(江戸初期)に再度水害に遭い神田を流出。

正徳元年に吉三郎なるものが土地を寄進し久右衛門・与左衛門等がこれを開墾して神田とし、古く伝わる御當開おとびらき祭の資に供したとあり、毎年一月十三日の御當開おとびらき祭を継続している。

日速神社の境内

本殿

社殿は流造で、御神紋は二重亀甲に剣花菱、方角は東を向いています。

御祖之社

氏子の原田さん・山田さんの祖先を祀っています

長寿椿

樹齢六百年、鹿島明神として崇敬されてきたそうです

金刀毘羅神社(こんぴらさん)

大物主神

皇大神宮(おいせさん)

天照大御神

金屋子神社

金山彦神・金山比売神

総荒神

小丸山神社(五社さん)

出雲大社 大国主大神他諸神
美穂神社 事代主神他諸神
比婆神社 伊邪那美尊他諸神
北野神社 菅原道真命他諸神
八百萬神社 天神・地祇・八百万神

伊勢宮(お伊勢さん)

天照大御神
豊受大神

出雲大社

大国主大神他諸神

双葉カシ

樹齢三百年を超え、太さは4.2m、高さは25mの島根県最大級の大木。この日速神社のカシは葉が二股に分かれた「双葉」の形をしており、盃に映しその酒を飲むとあらゆる病気が治るという言い伝えがある。また、双葉はお守りやお札としても使われたそうです。

日速神社へのアクセス

JR来待駅から車で約11分。神社には駐車場がありません。神社前の道路は車通りが少なく、道幅も広いので多少の路上駐車なら大丈夫かもしれません。しかし、参拝には割と時間がかかるのでご注意ください。

まとめ

古事記に描かれたシタテルヒメ=タカヒメという解釈に疑問があった僕は、やっとタカテルヒメ・シタテルヒメを別々に祀る神社にたどり着けました。暖かな陽気が射す境内を見ていると、ご縁を感じてしまうのでした。ありがとうタカテルヒメ様!

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