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【因幡の白兎】兎の予言によって絶体絶命の大国主命!〜後編〜

前編ではイタズラをして痛い目にあった白兎を大国主の叡智が救ったお話しでした。

 

前編はこちら

【因幡の白兎】大国主命と八上姫のご縁を予言!?〜前編〜

 

そしてそんな命の恩人である大国主命に、白兎はある予言を伝えたのでした。

貴方は八上姫と結ばれます

そんな大国主命のその後の運命や、いかに!?

 

 

八上姫との出会い

出雲の国から遥々と旅をして来た大国主命とその兄の八十神(やそがみ)たち。

いよいよ絶世の美女「八上姫」と出会えました。

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八十神たちは八上姫に求婚をします。

ところが八上姫の答えは意外なものでした。

八上姫「わたくしは貴方達とは結婚致しません。わたくしが結ばれるのは大国主命です」

なんと白兎の予言通り、八上姫は大国主命を指名したのです。

そして、大国主命は八上姫と結ばれます。

大いなる陰謀が動き出した事に気付かないままに・・・

 

 

八十神の陰謀

八上姫の一件ですっかり恥をかかされた八十神は弟である大国主命の殺害を計画します。

八十神はまず大国主を山へ呼び出します。

八十神「これから俺たちは猪狩をする。この山には赤イノシシがいるらしい。お前は山の麓で待っていて、俺たちが追い込んだ赤イノシシを捕まえよ!」

 

と言って大国主命を山の麓に待たせると、

山の上から真っ赤に焼けた大石を落とし、大国主命を殺してしまいました。

それを知った大国主命の母はたいそう悲しみ、高天原(天照大御神らが住む世界)へ行き、神魂(カミムスビ)に相談しました。

 

 

神魂と女神たち

大国主命の死を知った神魂は娘である二柱の女神を遣わします。

枳佐加比売命(キサカヒメ)

宇武賀比売命(ウムカヒメ)

 

この二柱の女神は見事、大国主命を蘇生させる事に成功しました!

 

このことから出雲大社の大国主命を祀る御本殿内に、神魂伊能知比売神社に祀られています。

この摂社の読み方は、カミムスビイノチヒメジンジャと読み、又の名を天前社(あまさきしゃ)と申します。

 

ところが女神に命を救われた大国主命でしたが、次なる試練が待っていたのです!

 

 

まだまだ続く八十神の陰謀

大国主命の復活を知った八十神は、またしても大国主命を呼び出しました。

今度は罠を仕掛けたのです。

大きな木を半分に切って楔(くさび)を打ち込み固定。

その木の間に大国主命を押し込むと、楔を引き抜きました。

大国主命は勢いよく戻ってきた木に挟まれて死にました。

もうよくわかりませんが、ショートコントのネタの様な殺し方。大掛かりなセットとリアクション芸の様な・・・

そしてまたしても大国主命は復活を遂げます。2度も殺された息子を見かね、母は木の国のオオヤビコの元へ行くように指示をします。

オオヤビコの元へ逃げ込んだ大国主命。

しかしそこにも八十神の手が・・・

 

八十神はオオヤビコに、

「大国主を引き渡せ!」と迫ります。

そこでオオヤビコは大国主命をこっそり逃し、スサノオが住む根の国に行くように指示をするのですが・・・

 

 

白兎と八上姫が暗示するもの

白兎の突然の予言、そして八上姫の言動によって大国主命は一瞬の幸せを手に入れます。

しかし、それが原因となって命を狙われる事にもなりました。

まさしく口は災いの元ですね。

八上姫の言動は、自分のことを慕ってくれている人の気持ちを踏みにじるものでした。

自らの想いを成就する為に行動を起こすことは大事な事です。もしかしたら白兎から大国主命の事を事前に聞いていたのかもしれません。

どんなに自分の意見が正しいものであったとしても、人の気持ちって、

「正しい事を言えば変わるものではありません」よね?

そして、この八上姫のこの時の振る舞いが原因で、大国主命だけでなく自分自身も数奇な運命をたどる事になるのです。。

この続きはまた次回!

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