1. HOME
  2. ブログ
  3. 祝詞とは何ですか?オトナなら知っておきたい言葉のチカラ

祝詞とは何ですか?オトナなら知っておきたい言葉のチカラ

神社でお祓いをしてもらうとき、または何かの神事にちょうど居合わせた時などに、神職の方が唱えている言葉に聞き入ったことはありませんか?

七五三や厄年の時など、誰もが一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?そんな神職の方が唱えている呪文のようなものを祝詞(のりと)と呼びます。

知らなくても問題ないのですが、オトナとして知っておくと子供や海外の方に聞かれたときに「なるほど!日本てすごいね!」となりますので、ぜひ知っておきましょう!

祝詞の定義

まず、祝詞というのはどういう言葉なのでしょうか?神社のことなら神社本庁の見解を見てみましょう。

祝詞とは、祭典に奉仕する神職が神様に奏上する言葉であり、その内容は神饌・幣帛へいはくを供えて、御神徳に対する称辞たたえごとを奏し、新たな恩頼みたまのふゆを祈願するというのが一般的な形といえます。

※引用:神社本庁ホームページ

はい。よくわかりませんよね。。

つまり、お供え物やお飾り物をした上で、神様のお力を称え、そのお力に沿ったお願いを申し上げることなんです。

うやうやしく、お願い事をしまーす。ということなんですね。

ただお願い事をしているだけではありません。神様が成し遂げられたこと、偉大な功績を称える言葉を申し上げてからということになっているので、神様をいい気分にさせてからお願い事を申し上げるという感じでしょうか。

偉い先生に対する接し方と似てますね。

祝詞の種類

色々とある祝詞を全て覚えるのは難しいので、代表的なものだけをご紹介します。一般的なお祓いなどの神事で唱えられる祝詞はこの2つです!

  1. 祓詞(はらえことば)
  2. 大祓詞(おおはらえことば)

 

祝詞とはどんなことを唱えている?

ここでは祓詞の原文を読んでみましょう。

掛けまくも畏き

(かけまくもかしこき)
伊邪那岐大神

(いざなぎのおほかみ)
筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原に

(つくしのひむかのたちばなのをどのあはぎはらに)
禊ぎ祓へ給ひし時に

(みそぎはらへたまひしときに)
生り坐せる祓戸の大神等

(なりませるはらへどのおほかみたち)
諸々の禍事・罪・穢

(もろもろのまがごとつみけがれ)
有らむをば

(あらむをば)
祓へ給ひ清め給へと

(はらへたまひきよめたまへと)
白すことを聞こし召せと

(まをすことをきこしめせと)
恐み恐みも白す

(かしこみかしこみもまをす)

(現代語訳)

偉大なるイザナギの大神様が筑紫の浜で禊(みそぎ)をなさったときに生まれたお祓いの神様たちよ!

色々な悪いこと、穢れ(けがれ)があれば、お願いですからお清めください!お祓いください!

と、恐れ多くも申し上げます。。という意味です。

ちなみに大祓詞ではそのお祓いの神様の名前を申し上げ、具体的にどんなことをなさる神様なのかを説明・称賛しているのです。

 

お祓いの段取りと言霊信仰

まずはお祓いを受ける方の住所氏名を神職の方にお伝えします。神職の方は次にお酒などのお供え物(神饌)をします。

神様の前で伏して礼をした後、大きな声で祓詞を奏上し始めます。

そして参列者の住所氏名を読み上げ、再度お願い事を繰り返します。

具体的に「誰が、どんな神様に、どうして欲しいのか」を申し上げるわけです。これは言葉に力があると信じているからですね。

神様の前で自らの情報を明らかにし(名乗り)、そのうえでどうなりたいかを宣言する。これは言葉にしたことが本当になる、言葉にはそういう力があると信じているから。

こうした言葉に力が宿ることを言霊(ことだま)と言うように、日本語には口にするだけで確かな力が存在しているということです。ですから、不吉な言葉を口にしないという昔からの風習も、こうした祝詞のような言霊に由来した信仰なんですね。

 

祝詞の起源

大祓詞のことを中臣祓(なかとみはらえ)という別名で呼ぶこともあるように、元々は中臣氏が奏上していた詞なんです。

中臣氏は藤原氏につながっていき、平安の世では栄華を極めた権力者ですね。祖先をたどると天児屋命(あめのこやねのみこと)にルーツを持ちます。

アメノコヤネとはアマテラスがお引きこもりになった神話「天の岩戸神話」に登場する神様ですね。アマテラスが岩戸にお隠れになって世界が真っ暗になってしまったとき、八百万の神様はアマテラスを岩戸から出すために色々なお祭りごとをなさいます。

その祭りごとの開会宣言としてアメノコヤネが申し述べたのがこの祝詞だとされています。この時からお祭りごとの最初は祝詞で始まるという事になったんですね。

詳しくは天の岩戸神話の記事をご覧ください。

 

まとめ

いかがでしょうか?

確かに知らなくても生活に支障はありませんが、祝詞で申し述べられていることの意味が分かると、お祓いを受けている最中に神職の方と同じ気持ちで神様に接することができますよね。

知ってた方がお得だと思いませんか?そして同席した人たちに、こんな意味だよ~とお伝えできるなんて、素敵なオトナだと思います。ぜひご参考になさってくださいね。

最後まで読んでくださって、ありがとうございます!

皆様に素敵なご縁が結ばれますように!

 

初めての日本神話にオススメの本

この記事を読んだ方はこんなお悩みがあるではないでしょうか!?

神社に興味があるのに!

神社の御由緒書きを読んでも内容が分からない!

パワースポットとか大好きなのに

ネット検索するしか調べる術がない…

日本文化をもっと詳しく知りたい

と思ったら、神話にルーツがありそうだと分かった…

 

などと悩んでいる方!実は僕もそうだったんです!これからご紹介する本を読めば、神社に行くのがもっと楽しくなって、日本文化のルーツが分かります!

でも神話って読みにくい・・・そんな最初のハードルを越えやすい優秀な書籍です。僕は今でも片手に読みながらブログを書いています。時には神社参拝に持っていく事も!

神社のいろはを勉強するならまずは読んで欲しい。。そんなお勧めの書籍たちをご紹介します!

 

古事記の入門書

皇室の旧宮家である、竹田恒泰先生の書籍。古事記には非常にたくさんの神様が出てきて、全部覚えようとすると挫折します。。実は古事記って再び登場する神はほとんどないんです。

この本は覚えた方がいい神様とそうではない神様を見分ける目印がついているというスグレモノ!

さらに皇室側の視点で見た読解がすごく面白い!そして丁寧な解説!初めて古事記を読むなら、この本が絶対おすすめ!

 

日本書紀の入門書

神話や和歌が少ない日本書紀は、読み進めるのがつまらなくなりがち。だって日本書紀って年表を読んでいるような気になる記述なんです。

でもこの本なら漫画表記と文字表記がペアになっているという画期的な工夫がなされています!

文字だけ読みたい人にも、漫画だけ読みたい人にも一冊で対応可能!しかも、どっちを読んでもある程度内容がつかめてしまうという・・・初めて日本書紀読むなら絶対これ!

 

超高速で理解する古事記


超高速で理解する古事記|note

神様の名前を読む自信が無い!
神話を読む自信が無い!
そもそも本を1冊全部読めた試しがない!
だいたいどんな話なのか分かれば十分という方!

 

これなら超高速で古事記を理解し、10分あれば古事記の概要を理解し、天皇や神社について大雑把に理解できます。
時間のない方にもおすすめです!

読んでみる

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

関連記事

初めての日本神話にオススメの本

神社に興味があるのに!
神社の御由緒書きを読んでも内容が分からない!

パワースポットとか大好きなのに
ネット検索するしか調べる術がない…

日本文化をもっと詳しく知りたい
と思ったら、神話にルーツがありそうだと分かった…

などと悩んでいる方!実は僕もそうだったんです!これからご紹介する本を読めば、神社に行くのがもっと楽しくなって、日本文化のルーツが分かります!

でも神話って読みにくい・・・そんな最初のハードルを越えやすい優秀な書籍です。
僕は今でも片手に読みながらブログを書いています。時には神社参拝に持っていく事も!
神社のいろはを勉強するならまずは読んで欲しい。。そんなお勧めの書籍たちをご紹介します!


古事記の入門書

皇室の旧宮家である、竹田恒泰先生の書籍。古事記には非常にたくさんの神様が出てきて、全部覚えようとすると挫折します。。実は古事記って再び登場する神はほとんどないんです。 この本は覚えた方がいい神様とそうではない神様を見分ける目印がついているというスグレモノ! さらに皇室側の視点で見た読解がすごく面白い!そして丁寧な解説!初めて古事記を読むなら、この本が絶対おすすめ!


日本書紀の入門書

神話や和歌が少ない日本書紀は、読み進めるのがつまらなくなりがち。だって日本書紀って年表を読んでいるような気になる記述なんです。 でもこの本なら漫画表記と文字表記がペアになっているという画期的な工夫がなされています! 文字だけ読みたい人にも、漫画だけ読みたい人にも一冊で対応可能!しかも、どっちを読んでもある程度内容がつかめてしまうという・・・初めて日本書紀読むなら絶対これ!


超高速で理解する古事記

note
超高速で理解する古事記|note

神様の名前を読む自信が無い!
神話を読む自信が無い!
そもそも本を1冊全部読めた試しがない!
だいたいどんな話なのか分かれば十分という方!
これなら超高速で古事記を理解し、10分あれば古事記の概要を理解し、天皇や神社について大雑把に理解できます。
時間のない方にもおすすめです!
読んでみる

神社参拝に便利な御朱印帳


出雲の神社を歩くなら!
御朱印帳を持参して思い出を残しましょう!
コロナ禍でも、神社参拝ならソーシャルディスタンスを保ってひっそりと楽しめる!日本人ならではの旅行を楽しみましょう!