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【国生み神話】日本はどのようにして出来たのか?日本建国前の国土形成の謎に迫る!

世界は元々1つの大陸であった。

そしてだんだんと大陸が移動を始め、現在の四大大陸と島国が出来上がった。

私たちは地理学をこのように学んできましたよね?

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しかし、実は日本の神話では全く違うことを言っているのです。

それは、現在の日本国土は神様が産み出したものだということです。

どういうことなのか、ご説明しましょう!

古事記に見える国生み神話

男女ペアの神様、イザナギとイザナミ。

それまでは神様に男女の区別はなく、独神(ひとりがみ)と呼ばれていました。

神様を産み出すのにも、独神が自力で産んでいました。イザナギとイザナミは男女の性の力を用いて子を成す秘術を編み出しました。

この時、世界にはまだ大地はなく、ドロドロとした液状の世界が広がっているばかりでした。

まずイザナギとイザナミは天上界から天沼矛(あめのぬほこ)という槍を、下界に下ろし「こおろこおろ」とかき混ぜました。

すると、天沼矛から一雫滴り落ちた水滴が、見る見るうちに固まり島となりました。

自ら凝り固まったので、自凝島(おのころじま)と名付けました。

イザナギとイザナミはこの自凝島に降り立ち、この島を拠点として次々に国土を産み出します。国生みの始まりです!

まず最初に産まれた島は手足がなく不完全な体をしていた為、船に乗せて流されました。この島は蛭子(ひるこ)と名付けられました。

そして次から日本国土が産み出されます。

  1. 淡路島
  2. 四国
  3. 隠岐の島
  4. 九州
  5. 壱岐島
  6. 対馬
  7. 佐渡島
  8. 本州

この順に産み出された八つの島は大八洲(おおやしま)と呼ばれました。

日本書紀に見える国生み神話

最初に産まれた島は不完全なものでした。イザナギとイザナミはこれを恥じ、吾(われ)恥じという意味で淡路(あわじ)と名付けました。

そして次から日本国土が産み出されます。

  1. 本州
  2. 四国
  3. 九州
  4. 隠岐の島
  5. 佐渡
  6. 越の島(北陸地方)
  7. 大島(山口県屋代島)

ちなみに隠岐の島と佐渡は双子であり、今の世で女性が双子を出産する事があるのは、この事に倣ったものとされています。

島に神の名前が付いている!

古事記でも日本書紀でも、日本国土は神のように扱われています。男女から産み出されたという擬人化自体が謎ですが、さらに名前まであるのです。

本州の名前

大日本豐秋津洲(おおやまととよあきつしま)

天御虚空豊秋津根別(あまつみそらとよあきつねわけ)

この2つの名前を持っているのですが、アキツシマという部分は共通しています。

四国の名前

伊予之二名島(いよのふたなのしま)

と呼ばれるこの島は胴体が1つで、顔が4つあるという。それぞれの顔に名前が付いており、

  1. 愛比売(えひめ):伊予国
  2. 飯依比古(いひよりひこ):讃岐国
  3. 大宜都比売(おほげつひめ):阿波国
  4. 建依別(たけよりわけ):土佐国

記述だけ見るとまるでキメラの扱いですよね。

そして大宜津比売は後に五穀の誕生に関わる神話に登場してきます。

こうなるともう人の話なのか土地の話なのか分からなくなってきます。

九州の名前

筑紫島(つくしのしま)には胴体が1つで、顔が4つあるという。それぞれの顔に名前が付いており、

  1. 白日別(しらひわけ):筑紫国
  2. 豊日別(とよひわけ):豊国
  3. 建日向日豊久士比泥別(たけひむかひとよじひねわけ):肥国
  4. 建日別(たけひわけ):熊曽国

筑紫というのは主に北九州、豊国は東部、肥国は中部、熊曽は南部とされています。

九州の体を熊曽のあたりを足とすると筑紫のあたりが胸や肩となるため「宗像(むなかた)」と呼ばれます。

その他の島々の名前

壱岐島:天比登都柱(あめひとつばしら)

対馬:天之狭手依比売(あめのさでよりひめ)

隠岐の島:天之忍許呂別(あめのおしころわけ)

岡山の児島半島:建日方別(たけひかたわけ)

瀬戸内海の小豆島:大野手比売(おほのでひめ)

山口の屋代島:大多麻流別(おほたまるわけ)

大分の姫島:天一根(あめひとつね)

長崎の五島列島:天之忍男(あめのおしを)

長崎の男女群島:天両屋(あめふたや)

隠岐については別記事に特集しています

【隠岐の島】出雲の北に浮かぶ楽園!隠岐への流罪はご褒美!?

 

まとめ

この二つの国生み神話は何を意味するのでしょうか?

本当に国土が産み出されたと言うよりは、

日本に文明ができた順番

を示しているのではないでしょうか?

古事記では日本国民に向けて書かれている事から、平安時代当時の日本の国境ライン、または貿易の要所となる港を大事に記述しているのかもしれません。

また、日本書紀は海外諸国(主に中国大陸)に向けて書かれている事から、外交問題となりやすい日本海側の小島の記述を控えたのかもしれません。

なぜ淡路島を恥などと記載したのかは謎ですが…。

いずれにしても私たちが住んでいる日本国土は神様なのです。私たちは神様の上で住んでいて、日々悩んだり喜んだりしています。

もしも悩んだ時はすでに多くの神様のご加護をいただいていることを思い出してみてはいかがでしょうか?

ぜひご自身が住んでいる土地のお名前を確認して、神様の名前の縁が残っている土地の名前を探してみてください。

地方行政の変化によって地名がどんどん失われていますが、古い神社にはこうしたご由緒が残っているはずです。

最後まで読んでくださってありがとうございます!

皆様に良いご縁が結ばれますように!

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