金刀比羅宮 出雲分社|こんぴらさんの公式末社!
こんぴらさんと言えば香川県にある有名な神社ですよね。稲荷神社や八幡宮などと同じように、全国に展開する神社の1つです。
そんな有名な神社はもちろん出雲にもあります。しかし、同じこんぴらさんでもちょっと違うありがたいご由緒を持っていますので、ぜひ知っていただきたい!という訳で、今回ご紹介するのはこちら!金刀比羅宮 出雲分社(ことひらぐう いずもぶんしゃ)です!
金刀比羅宮 出雲分社のご祭神・ご由緒
大物主命
明治15年 金刀比羅宮 崇敬者教会 直江支教会として発足。明治22年直江とさらに近郷の崇敬者の奉仕により社殿を建立。香川県の総本宮より御分霊をお迎えし、金刀比羅宮 境外末社となりました。毎年夏の例祭には宮司代理が参向し、神饌・幣帛を奉るとあります。
この神様は奈良の三輪山に祀られている龍神様です。古事記にも度々登場します。この大物主命がなぜかこの金刀比羅宮に祀られるようになったのかというと・・・謎なんです。
この謎を解くための考察はこちらの記事をご参照ください
金刀比羅宮 出雲分社の境内
御本殿
社殿は大社造変形型で、入母屋造や日吉造を想わせる造形です。千木は男千木、方角は南西を向いています。
なぜこんぴらさんと呼ばれるのか?
これは奈良時代~平安時代の神仏習合の影響なのです。神仏習合とは似たようなストーリーやご神徳を持ったもの仏様と神様を同一の存在とみなす思想です。
例えば須佐之男命と牛頭天王、大国主命と大黒天、事代主命と恵比寿などがそうです。
金毘羅とは梵語でクンビーラと読み、もともとはインドの水神です。ガンジス川の女神の乗り物であるワニを神格化したのだそうです。乗り物=船ということで、日本では水運の神様となったのでしょう。
この神は雨や遭難から守ってくれる金刀比羅大権現として仏教に取り入れられ、日本に伝わったときには、日本にワニはいなかったため、龍神と同一視されたようです。
さらに神仏習合の時代には龍神とは大物主であるとされ、このことから大物主命はこんぴらというお名前になったのです。
金刀比羅宮の正式分社
全国に約600社あるとされるこんぴらさんをお祀りする神社。そんな中でも香川県の金刀比羅宮から正式に御分霊をお迎えした神社はたったの6社。
出雲分社(島根県) | 神戸分社(兵庫県) | 松山分社(愛媛県) |
尾張分社(名古屋) | 鳥羽分社(三重県) | 東京分社(東京都) |
出雲分社以外は全て太平洋岸に位置していることが分かります。やはり水運の神様ですから、瀬戸内海から船で行ける範囲に鎮座しているのでしょうか。
大物主の伝説には、大国主の和魂として降臨し国づくりに力を貸したというものがあります。その際、大物主は海の向こうから光り輝く姿で降臨したのですが、あえてそういった伝承を伝えるという事は、瀬戸内海の向こうに鎮座する大物主を意識する信仰が出雲にあったということでしょうか?この謎は引き続き追いかけていきたいと思います。
金刀比羅宮 出雲分社へのアクセス
JR直江駅から東へ1.7kmです。タクシーで4分、歩くと20分程度です。出雲大社からは15㎞、車で約25分です。
まとめ
全国に数ある金刀比羅宮。その中でも正式分社6社の内に数えられるほどメジャーな出雲分社。地元の篤い信仰が伺えます。出雲大社に御参拝の際はぜひお立ち寄りください。
最後まで読んでくださってありがとうございます。
皆様に良いご縁が結ばれますように!
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