元旦とは元日と違う?国民が休日である理由とは?
新年 明けましておめでとうございます!
この記事を1月1日のお昼に読んでいる方は、もう元旦ではありませんね!
そうです。
元旦とは1月1日の午前中を指す言葉なのです。
元旦の意味
【旦】という字は、お日様が水平線あるいは地平線から昇っていくのを表しています。
沈む方に向かっていく字ではありませんので、午後からは旦ではないのです。
つまり、1月1日の全体を指す言葉としては【元日】が正しい表現となります。年賀状やテレビCMでは混同して使われている傾向があるようです。
まあ、間違えたとしても大したことではないですので、雑学好きな方は覚えておきましょう。
1月1日が祝日である意味
国民の祝日というのは一部を除いて、天皇陛下がおわすところ、宮中において祭祀が行われる日の事です。
天皇陛下が国の将来に関わる大事なお祀り事をなさる時、国民は仕事の手を止め、その儀が滞りなく行われる事を願い、家族と家で過ごします。
元旦に行われる宮中祭祀は2つ。
- 四方拝(しほうはい)
- 歳旦祭(さいたんさい)
四方拝は早朝5時半から行われます。
つまり初日の出の前ですね。
この儀は天地四方の神々に感謝を捧げるお祀りです。
続いて歳旦祭が催されます。
このお祀りが始まる頃、ようやく朝日が昇り始めます。
太陽神 天照大神をお祀りする天皇家では、初日の出を特別な儀式でお迎えするのでしょう。
まさに国民を代表する大仕事ですね。
四方拝の謎
四方拝では、天皇陛下が天地四方の神々に感謝を捧げるお祀りです。
まずは伊勢神宮の皇大神宮・豊受大神宮の両宮に向かって拝礼した後、各地方の神を拝礼されますが、その組み合わせが意味深なのです。
天皇陛下が拝礼される神々・天皇陵は、
- 伊勢神宮
- 天神地祇
- 神武天皇陵
- 先帝三代の各山陵
- 氷川神社
- 賀茂別雷神社と賀茂御祖神社
- 石清水八幡宮
- 熱田神宮
- 鹿島神宮
- 香取神宮
天神地祇とは天津神と国津神を総称する言葉です。
つまり天照大神を始めとする天上界の神々を天津神。大国主命や須佐之男命を始めとする地上の神々を国津神とお呼びします。
伊勢神宮に続いて、全ての神々(天神地祇)をお祀りした後、わざわざ個別の神を拝礼されます。
初代天皇と直近三代の天皇に拝礼されるのは、ご先祖への敬意と、100人以上を拝んでいては身体がもたないという理由から納得できます。
そのほかの神社はどんな神さまがお祀りされているのでしょう?
氷川神社
須佐之男命
奇稲田姫
大己貴命
賀茂別雷神社
賀茂別雷(わけいかずち)
玉依姫の御子。と伝わるが、古事記と日本書紀には登場しない神。
この神は阿遅須枳高日子(アジスキタカヒコ)と同一神とみなされる事もあり、そうであれば大国主命の息子ということになります。
賀茂御祖神社
賀茂建角身命 (かもたけつぬみのみこと)
玉依姫(たまよりひめ)
神武天皇の皇后を産んだ玉依姫。その玉依姫の父親の賀茂建角身命。
賀茂建角身命は別名 八咫烏(やたがらす)とも呼ばれ、神武天皇を即位に導いた神です。
石清水八幡宮
応神天皇
神功皇后
宗像三女神
この五柱の神は朝鮮半島平定を成し遂げた神ですね。そして天皇家のご先祖でもあります。
熱田神宮
草薙神剣(くさなぎのつるぎ)
天皇家にとって非常に大事な三種の神器の1つですね。
鹿島神宮と香取神宮
武甕雷(たけみかずち)
経津主(ふつぬし)
出雲では有名な、国譲りを成し遂げた神々ですね。
まとめ
四方拝で特別な拝礼を受ける神々は、今上天皇陛下に近いご親族と、初代天皇に関係したご家族神、そして国譲りに関係した神々である事がわかります。
国を譲った出雲への特別なご配慮が見えます。
今年も日本国民が安寧に過ごせますように、お祈りしつつ。
良い一年にしていきましょう。
最後まで読んでくださってありがとうございます!
皆様に良いご縁が結ばれますように!
この記事へのコメントはありません。