意外と知らない手水の作法【穢・祓・禊】
神社に行ったことがあれば、誰でも一度はやったことがある「手水(ちょうず)」。しかし、意外とどうやってやるのか、なぜやるのかを分からない方が多いようです。ですので、ここで簡単にご説明しておきますね。
手水をなぜやるのか、簡単に言うと「体を清めるため」ですね。
神社は神様がいらっしゃる場所でいわゆる「神域」です。清らかでない状態でうろうろするわけにはいきません。
鳥居やしめ縄をくぐったらそこは神域。きちんとしたマナーを身に着けておくことで、神様へ願いが届きやすくなります。
手水のやりかた
- 柄杓で水をすくう
- 左手を清める
- 右手を清める
- 左手に水をうけ、口をすすぐ
- 左手を清める
- 柄杓を清める
動画で確認してみてください。
ちなみに手水は何のためにやるのか、それは穢れ(けがれ)を落とすためですよね。
では穢れとはなんでしょうか?
穢れとは!?
ずはり”清らかではない状態”のことですが、これは清らかな状態がどういう状態なのかがわかると、”それ以外の状態”が穢れだとお分かりいただけると思います。
清らかな状態とは
笑って、歌って、踊れる状態
これって、いわゆるお祭りで大騒ぎしている状態ですよね。天照大御神(アマテラス)が天岩戸にお隠れになったときも、八百万の神々は笑って、歌って、踊っていました。
天岩戸隠れの神話はここに詳しく書いてあります
お祭りは穢れを祓う最大の神事なのです
笑って、歌って、踊れない状態とはどんな状態か考えてみてください。
怒っている、悲しんでいる、すねている、プライドが邪魔する、かっこつけている等々・・・つまり、自分の事で精一杯で他人の事を思いやれない・感謝できない状態のことですね。
やはり素直に相手に感謝を伝えられない状態というのは「穢れている」という訳です。
「祓」と「禊」とは!?
はらえ と みそぎ と読みます。
これら2つはどちらも”穢れ”を取り除く方法のことなのですが、やりかたによって分類されます。
- 禊 ・・・自分で穢れを取り除く手段
- お祓い ・・・他人に穢れを取ってもらう手段
禊は古来、主に海の水に浸かるなどして行われた様ですが、それを簡略化し、そして知的に芸術的に仕上げたものが「手水」なのです。
手と口だけ清めて、「海に浸かって清めた時と同じ効果があることにしとこう」ということなのです。水には穢れを祓う効果があり、特に海の水はより効果が強いのです。
よく神社の参道に川や海をはさんで橋が架かっているのは、こうした穢れを少しでも祓う為の願いが込められているのでしょう。
出雲大社の参道にも川が流れています。古代の日本人はこうした信仰をもとにして、実際の生活の中で使いやすい形にデザインし、実際の神社などの建築や街づくりに生かしていたのです。
こう考えるとお祭りなどのイベントも見方が変わりませんか!?
いろんな目線をもって日々の出来事を見直してみてください。
きっと素敵なご縁が結ばれるはずです。
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