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【文化の日】本来は文化を学ぶ日ではない?

毎年11月3日は文化の日として、国民の休日になっていますよね。

この日はどんな事を祝う日なのか?法律上の規定を見てみましょう。

 

国民の祝日に関する法律

定義「自由と平和を愛し、文化をすすめる」

昭和23年7月20日に制定

 

正直言ってなんじゃそれ?ですよね。誰が?誰に?といった、主体性もよくわからない定義。

実はこの定義って戦争の前後で変わってしまったものなんです。祝日とはそのほとんどが皇室に由来するお祀り事が行われる日です。どういうことか詳しく解説していきますね。

 

 

文化の日は本来何の日?

文化の日とは本来は、明治天皇の誕生日でした。

 

明治期には天長節(てんちょうせつ)、昭和初期に明治節(めいじせつ)として祝日となっていた日なのです。ちなみに平成の御代では12月23日が天皇誕生日として祝日でしたよね。令和の御代となった今、この天皇誕生日は上皇誕生日という事で前例がなく、協議の対象となっています。2019年12月23日については祝日ではなくなりましたね。

 

 

どうして文化の日になったのか?

実はこの11月3日は日本国憲法の公布日でもあります。1946年(昭和21年)の事です。これは第二次世界大戦の終了後ですね。

 

本来ならば113日は憲法記念日となってもおかしくありません。

 

しかしなぜこの日に憲法を公布したのか?

これについては諸説あるようですが、元々11月1日に交付予定だった日本国憲法。公布日が決定すると、必然的に施行日も決定されてきます。

 

11月1日に交付すると、憲法の施行日は半年先の5月1日になってしまう。この日はメーデーなので相応しくない。

それでは11月5日はどうか、それでは5月5日の端午の節句と重なってしまう。これは男子の日であって、男女平等を謳う新憲法の日としては相応しくない。

 

それでは間を取って11月3日にしよう。という経緯があったという説が言われていますが。。。

 

表向きの表現は色々あるにせよ、昔からおめでたい日だった明治節に、新憲法の交付日を寄せていったのではないでしょうか。そしてそれはGHQの監視を逃れるように、上手に進められたのでしょう。

 

当時の日本はアメリカ(GHQ)の監視のもと、祝日の意味合いについても慎重に審議がなされていました。つまり皇室を重んじた表現は避けなければならなかったのです。そこで、日本国憲法の公布日をそのまま伝えることができないので、日本国憲法が平和と文化を重視していることにちなみ、文化の日と名付けたのです。

 

こうして53日が憲法記念日になることも同時に確定したのです。

 

 

最近の文化の日には何が行われる?

 

皇居では天皇陛下から文化勲章の授与が行われます。

 

 

  文化勲章は、我が国の文化の発達に関して顕著な功績のあった者に対して授与される勲章です。

   受章者は、文化審議会に置かれる文化功労者選考分科会に属する委員全員の意見を聴いて文部科学大臣から推薦された者について内閣府賞勲局で審査を行い、閣議に諮り、決定されます。

   受章者は、毎年11月3日の文化の日に、宮中において天皇陛下から親授されます。

※内閣府ホームページから引用

 

文化勲章

画像:文化勲章・略綬

 

勲章のデザインは、橘の五弁の花の中央に三つ巴の曲玉を配し、鈕(章と綬の間にあるもの)にも橘の実と葉が用いられています。

【参考】
常緑樹である橘は、平安京の頃から京都御所紫宸殿の南庭に植えられ、「右近の橘」と称されるなど古来から珍重されており、その悠久性、永遠性は文化の永久性に通じることから、文化勲章のデザインに採用されたと言われています。

※  鈕……ちゅう

※内閣府ホームページから引用

 

 

なんと美しい勲章でしょうか!そして今年の受賞者は誰なのか気になりますね!

 

 

美術館や博物館が無料になる?

文化の日というだけあって、美術館や博物館の中には入館料を無料にする施設があります。

お近くの美術館や、前から行ってみたかった博物館など、せっかくですので足を運んでみてはいかがでしょうか?

ちなみに僕が住んでいる島根県では島根県立美術館荒神谷博物館出雲古代歴史博物館などが有名です。

 

 

まとめ

もともとは明治天皇の誕生日だった明治節という日、その後、日本国憲法が公布された日を象徴する名前になるはずが、戦後の事情により文化の日という名前になりました。

でもせっかくですから、日本文化を思い出す、大事な日にするのもいいですよね。

 

 

 

 

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