阿禰神社|日本人の姉さんといえば!?
出雲市湖陵町、神西湖の南側に位置する阿禰神社。この辺りは昔から姉谷と呼ばれ、やはりお祀りされている神様もあの「姉」なのです!古事記を読んだことのある人にはお馴染みのお姉さんを紹介していきましょう!
阿禰神社の御祭神
天照大御神
合祀
品陀和気皇命(応神天皇)、帯中津日子命(仲哀天皇)、息長大足比賣命(神功皇后)、當努貴大明神、多紀理比女命、市寸嶋比女命、多伎都比女命
この形の鳥居って、どこかで見たと思ったら加毛利神社でした。古事記によると国譲り神話において、オオクニヌシはアマテラスに出雲国を譲った見返りとして、オオクニヌシは出雲大社を得ました。
そんな出雲においてはオオクニヌシの御殿を最大級に作ることが約束されており、アマテラスを始めとした天津神を祀る際、いくら天津神とはいえオオクニヌシの御殿よりも立派に作るわけにはいきません。
そこで鳥居は大きく作れないなら、いっそ作らないという作戦が取られたのが加毛利神社でした。この阿禰神社も鳥居がしめ縄だけになっているところを見ると、加毛利神社と同じ考えで作られたのではないかと想像します。
阿禰神社の御由緒
出雲国風土記には阿如社と見え、創立年代は不明だが少なくとも奈良時代頃からは在った事が伺えます。イザナギの御子、三貴子の姉を祀る事からこの地を姉の里、姉谷と呼ぶことになったと伝えられています。
この地には戦国~室町期、佐々木氏が建立した八幡宇佐宮があったが、慶長年中に神領没収、社殿焼失と災難が続き、明治24年に阿禰神社と合祀されたようです。
阿禰神社の境内
御本殿
社殿は大社造で、千木は男千木、御神紋は丸に尻合わせの三つ葉葵。方角は西を向いています。
客大明神・金刀比羅宮
客大明神神社 焼太刀大穂日子命
金毘羅社 金山彦命
ヤキタチノカミとは塩冶彦の御子であり、オオクニヌシのひ孫にあたる神です。オオクニヌシの息子アジスキタカヒコ。そのアジスキタカヒコの御子がヤムヤビコ。
稲生社
豊宇気神
稲生という表記のイナリは数社しかないと聞いたことがあるが、意外と出雲には多いのでは・・・?さらにここはウカノミタマではなくトヨウケ。主祭神がアマテラスだからなのか。
惣荒神社
御神木の根元に祀られた荒神さん。
阿禰神社へのアクセス
JR山陰本線 江南駅から車で約5分。線路沿いに歩いていけば約15分でたどり着けます。駐車場は2台分ほど、神社の脇にありました。
参道はちょっときつめな階段です。
まとめ
姉谷という地名が示す通り、古事記の中のアマテラスを意識したストーリーが伝えられている場所でした。しかし、境内摂社は風土記や出雲古来の神様の面影が見えます。八幡宮の合祀の際に、少しお祀りの仕方が変わったのかもしれませんね。いずれにしても荘厳な、いい雰囲気の神社です。
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