アマテラス|天照大御神・大日孁貴神・天照皇大神
アマテラス
古事記:天照大御神
日本書紀:天照大神
伊勢神宮:天照皇大神
他の神社:大日孁貴神
アマテラスの特徴
天皇家の氏神、日本人の総氏神、太陽神、機織神、農業神
アマテラスの御利益・御神徳
太陽の活動に関わる事(五穀豊穣、日本の昼と夜を支配)
日本の総氏神としての力(日本人の安寧、世界平和)
アマテラスの系譜
古事記に見るアマテラスの系譜
父:伊弉諾尊
母:なし
兄:月読尊
弟:素戔嗚尊
子:正勝吾勝勝速日天之忍穂耳命
子:天之菩卑能命
子:天津日子根命
子:活津日子根命
子:熊野久須毘命
孫:天津彦彦火瓊瓊杵尊
日本書紀に見るアマテラスの系譜
父:伊弉諾尊
母:伊弉冉尊
兄:月読尊
弟:素戔嗚尊
子:正勝吾勝勝速日天之忍穂耳命
子:天之菩卑能命
子:天津日子根命
子:活津日子根命
子:熊野久須毘命
孫:天津彦彦火瓊瓊杵尊
神様属性
火属性
太陽の神であり空属性とも考えられますが、現在も地球に暮らす全ての命を照らす炎です。つまり火属性と考えられます。
アマテラスにまつわる神話
誕生神話
アマテラスの誕生は古事記と日本書紀で違う。古事記では亡くなった妻を追って黄泉の国へ旅立ったイザナギは、その帰り道で黄泉の国の穢れを落とすために禊を行った。禊の最後でイザナギが左目を洗った時に誕生したのがアマテラスであった。
日本書紀ではイザナギ・イザナミが仲睦まじく神生みを行った最後の過程において、天界を治める偉大な神様を生み出そうと言って誕生させた事になっている。どちらの神話でも、アマテラス・ツクヨミ・スサノオは三貴子として最も尊い存在になっている。
スサノオとの誓約
根の国へ行く前に姉アマテラスに挨拶をと、高天原に現れたスサノオ。その御神徳からスサノオが歩いた場所には激しい嵐が吹き荒れた。高天原ではスサノオが攻めてきたと大騒ぎに。アマテラスは完全武装してスサノオと対峙します。
身の潔白を示すためスサノオは「誓約というまじない事をして思い通りの結果が出たら、私が真実を言っていると信じて欲しい」と嘆願します。それはお互いの持ち物から神様を産みだし、その神様の神格によって判断するというもの。
アマテラスはスサノオの持っていた十挙剣を三段に打ち折り、勾玉をゆらゆらと揺らしながら天之真名井の水ですすぎ、噛みに噛んで噴出した息からは清らかな女神が生まれました。多紀理毘売命、市寸島比売命、多岐都比売命の三女神(宗像三女神)の誕生です。
同じ手順でスサノオはアマテラスの髪に巻いてあった勾玉から生み出したのは五柱の男神でした。スサノオの持ち物から清らかな女神が生まれたことで、身の潔白が証明されたのでした。
岩戸隠れ神話とスサノオの追放
誓約によって身の潔白を証明したスサノオはさまざまなイタズラを繰り返します。最初はスサノオの振舞をかばっていたアマテラスでしたが、ついに堪忍袋の緒が切れ、岩戸に隠れてしまうのでした。アマテラスが隠れてしまった世界は闇に包まれ、様々な良くないことが発生。神々は力を合わせてこの事態を収拾しましたが、スサノオの責任は重く、ついには高天原から追放されることとなりました。
国譲り神話
スサノオが出雲の地に降りてヤマタノオロチを退治してからというもの、出雲国はその子孫であるオオクニヌシが統治していた。そんなある日オオクニヌシの元に、アマテラスから使いがやってきます。最初は息子のアメノホヒ、次に天津国玉神の息子のアメノワカヒコ。それは「出雲の地は元々、アマテラスの子孫が統治するべき場所である」という要求でした。
しかし送り込まれた2度の使いも、ことごとくオオクニヌシのファンになってしまい、アマテラスの元には帰りませんでした。最後の手段に出たアマテラスは、最強の武神、タケミカヅチを派遣します。ついに国を譲ることになったオオクニヌシは、交換条件として出雲大社の建立を願い出たのでした。そして二度と政治の場には登場せず、幽世の神(かくりよのかみ)となったのでした。
天孫降臨と三大神勅
国譲りの交渉が完結し、ついにアマテラスの孫ニニギが地上に降臨することとなりました。アマテラスは沢山の使いと三種の神器、稲穂をニニギに渡し、神勅を授けるのでした。古事記ではお供した神様と三種の神器に加え簡単な指図にとどまっているのに対し、日本書紀では非常に重い神勅として書かれています。
この三大神勅は天皇家の在り方、倫理観について説いていると言えます。つまり、ちゃんと国民が飢えないように農業を守り、毎日自分の顔を見つめ戒めを忘れず、国が栄え続けるように努めなさいと説いているのです。
天壌無窮の神勅
葦原千五百秋瑞穂の国は、是、吾が子孫の王たるべき地なり。爾皇孫、就でまして治らせ。行矣。宝祚の隆えまさむこと、当に天壌と窮り無けむ。
要約:この地上は私の子孫が統治するべき土地だ。さあお行きなさい、その土地はお前が王である限り永遠に栄える事でしょう。
宝鏡奉斎の神勅
吾が児、此の宝鏡を視まさむこと、当に吾を視るがごとくすべし。与に床を同くし殿を共にして、斎の鏡となすべし。
要約:この八咫鏡を私だと思って大事に祀りなさい
斎庭稲穂の神勅
吾が高天原に所御す斎庭の穂を以て、亦吾が児に御せまつるべし。
要約:この高天原に実る稲穂を我が子に授けることにしよう
五大神勅
ニニギに授けた神勅とは別に、ニニギに同伴した臣下であるアメノコヤネとフトダマには別の神勅を下していたのです。それが下記の2つの神勅であり、前の3つと合わせて五大神勅と呼ばれています。これも日本書紀由来の神話。
侍殿防護の神勅
願はくは、爾二神、また同じく殿の内に侍ひて、善く防ぎ護ることをなせ。
要約:あなた方二柱の神はニニギの側に、同じ建物に居てしっかりと支えなさい
神籬磐境の神勅
吾は則ち天津神籬または天津磐境を起樹てて、まさに吾孫の御為に齋ひ奉らむ。汝、天児屋命・太玉命、宜しく天津神籬を持ちて、葦原中国に降りて、また吾孫の御為に齋ひ奉れと。
要約:私は高天原から神籬・磐座を作って孫のために祈りましょう。あなた方二柱の神は地上に降りて神籬や磐座を作り、孫のために祈りなさい。
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