【ひな祭り】ひな人形は飾るけど、その由来は知らない?本当はいつやるのが正解?
現代では3月3日を桃の節句(もものせっく)と呼び、女児の成長をお祝いする年中行事として知られています。
でも考えてみると、こんな謎が浮かんできますよね?
なぜ3月3日に行うのか!?
なぜ菱餅や白酒(甘酒)を飲むのか!?
なぜひな人形を飾るのか!?
日本の行事って、ルーツも意味も分からないけど何故だか習慣化している物が沢山ありますよね。
意味を知ると、お祝いの仕方が変わるかも?
そんなひな祭りの真実をご紹介しましょう。
なぜ3月3日に行うのか!?
これは3月3日がどういう日なのかを説明する必要があります。
そもそも昔は太陽暦ではなく、太陰暦でした。
ですから本来3月3日というのは、旧暦3月3日を指します。
2021年は4月14日が旧暦3月3日です。
現代では新暦3月3日に行う地方と、旧暦3月に近い4月に行う地方がある様です。
この日はどんな日かというと、
年に5回ある「節句」の日なのです。
年に5回ある節句の日とは?
- 人日(じんじつ)の節句・・・1月7日
- 上巳(じょうし)の節句・・・3月3日
- 端午(たんご)の節句・・・5月5日
- 七夕(しちせき)の節句・・・7月7日
- 重陽(ちょうよう)の節句・・・9月9日
このように正月が開けた7日には七草がゆを食べる最初の節句があり、次の上巳の節句というのがひな祭りの日なのです。
節句の日は本来どんな日?
もともと季節の変わり目を表すこの節句は、天皇陛下のおわす宮中にて節会(せちえ)と呼ばれる宴会が開かれていたのです。
天皇陛下は臣下をお招きになり、おもてなしになったと思われます。
そして江戸時代になると幕府はこの日を公的な祝日として定めたのだそうです。
それが明治時代になると西暦の採用とともに祝日ではなくなったのです。
こうして祝日でないこと、暦が変わったことによってルーツも意味も解らなくなっていったのでしょう。。
上巳の節句に食べるもの
節句にはそれぞれ食べるものが決まっています。
3月3日上巳の節句で食べるものはその季節に花が咲く桃にちなんだもの。
ですから上巳の節句のことを桃の節句と呼ぶようになったのです。
実際には桃が収穫される時期は初夏。
この旧暦3月3日にはまだ桃は収穫されません。
そこで桃を模したものを作って食べるのです。
桃を模した菱餅
地域によって2色~7色までのバリエーションがあるようですが、わりとメジャーなのは3色構成のようです。
赤・白・緑の3色はそれぞれ意味があります。
赤は桃の花を意味します。
着色には解毒作用のあるくちなしの花などを使い、健康を願います。
白は清廉潔白を表すとともに、残雪を表現しているといいます。
緑は草が萌える様を表すといいます。
つまり残雪の下から草が萌え、春の訪れを愛でる。
そして桃の花が咲き、1年の健康を祈願する。
素晴らしい意味があったのですね!
しかし、なぜひし形に切るようになったのかは謎です。どうやら江戸時代くらいから行われている風習のようですが。。
白酒と甘酒
まずこの白酒と甘酒は別物ですので御間違えなく!
白酒とはもち米に焼酎と麹を加えて熟成したお酒です。
甘酒とは米麹と酒粕を使って仕込むほぼノンアルコールの飲み物です。
平安時代には白酒に桃の花を浸して飲んだ様です。
何とも粋な話ですね。
なぜ白酒を飲むのかは不明ですが、こちらももち米を使って仕込むというところに共通性があります。
なぜひな人形を飾るのか!?
ひな祭りの有名な歌を思い出してみてください。
「おだいりさ~まと おひなさま~♪」
このお内裏様というのは誰なのか?
それは天皇・皇后両陛下の事です。
内裏というのはいわゆる皇居の中のことですね。平安時代の天皇陛下ががおわす所をこう呼んだのだとか。
このお内裏様というのは天皇陛下と皇后陛下を表すので、正確にいうとこの歌詞が間違っていますが。。これでは3人かあるいは4人を指すことになります。。
ひな人形飾りは天皇陛下と皇后陛下の結婚の儀を表しているのだとも言われています。
いつからひな人形が飾られるようになったのかは不明な点が多いですが、このような人形遊びは平安時代の貴族の間で流行っていたのだとか。
それが江戸時代に桃の節句を祝日としたことで、この人形遊びも全国に広まったのだといわれています。
まとめ
いかがだったでしょうか?
現代ではルーツも意味もわからない桃の節句で、色んな思想を持った人がいても、共通して「お内裏様」をお飾りする。
日本人は日々色々と思想的にぶつかる事があっても、先祖が大事にしてきた風習は必ず大事にしてきたのですね。
この記事を読んで、またひな祭りを改めて見つめ直してもらえたら幸いです。
季節の変わり目に健康を祈願するイベントですから、季節の物を食べて元気になりましょうね!
最後まで読んでくださってありがとうございます!
皆様に良いご縁が結ばれますように!
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