地主社|美保関の地名由来神ミホススミを祀る
松江市美保関町、美保神社から少し離れたところにある、知る人ぞ知る感じの神社をご紹介します。写真のような小道を歩いていくのですが、猫も現れて途端にジブリの世界に迷い込んだような。。
石段を登ると建物の隙間からお社が見えてきました。
地主社の御祭神
どちらが祀られているか色々な説があるようですが、個人的には地名由来神であるミホススミが主祭神と考えています。どっちが正しいとかではなく、信じたい方を信じるのが良いと思います。でもここにミホススミが祀られていないとしたら、出雲では祀られている神社が1つもないという悲しい事になるので。。
地主社のご由緒
出雲国風土記に「ミホススミが鎮座するから美保という」とあり、地名由来神であることが分かるが、登場するのはこの一文のみ。しかし美保神社には祀られておらず、境外末社の地主社に祀られている。そして出雲地方では美保関にしか祀られていないという謎。
この地主社の社殿下からはストーンサークルが見つかったと言われていますが、現在のお社にはその名残が見えません・・・埋めたのでしょうか?遺跡の上に立っているという事なのか・・・また、美保神社の摂社祭祀はこの地主社から始まるらしいです。
社殿は千木などなく、方角は北西を向いています。その方角には市恵比須社が。。そしてこの神社のすぐ近くには幸魂神社があり、御祭神はミホツヒメ。日本書紀においてオオクニヌシの妻となった方ですが、その神名は「三穂津姫」という字を読み解くにつけ、美保の水辺に鎮座するという名に見えます。これはもしかしてと、色々な勘ぐりをしてしまいますね。
地主社へのアクセス
地主社に駐車場などはなく、車で侵入できる道路もありません。観光駐車場に止めて徒歩8分程度。美保関は松江市内から車で40分程度かかりますので、旅行の計画は事前に立ててから向かうのが良いです。
まとめ
美保関の地名由来神にして、「地主」と呼ばれる風格を持った神社。その場所にはストーンサークルがあったことから、古代より祭祀の中心地だったことが伺えます。しかしその存在はひっそりと人目につかないように在り、北西の方角を見つめているのでした。出雲国風土記的に読み解けば、母神を祀った美保神社の方角を向いているのかも?ですが。。
この記事へのコメントはありません。