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多太神社|スサノオの御子とアマテラスの使者がご相殿!?

松江市大野町に鎮座する多太ただ神社。出雲風土記に縁を持つこの神社には、スサノオの御子とされるご祭神が祀られているのですが、これも出雲風土記にしか登場しない神様なのです。

 

多太神社のご祭神

衡桙等乎而留比古命つきほことおしるひこのみこと

 

出雲風土記にだけ登場するスサノオの御子。

(引用)出雲風土記 秋鹿郡多太郷
「衝桙等乎与留日子命、國巡行でましし時、此処に到りまして詔りたまひしく、吾が御心は、照明く正眞しく成りぬ。吾は此処に靜まり坐さむと詔りたまひて、靜まり坐しき。故、多太という。

つまりツキホコトオルが国内を歩き、開拓できる地を探していた時、「ここにいると心が正しくなる。ここに鎮まろう。」と仰った事が多太の地名由来となったのです。

出雲風土記にはスサノオの御子として七柱の神(五男二女)が登場するが、多太神社のご由緒によるとツキホコトオルは稲田姫との間に生まれた五番目の御子としている。お名前の中に矛が見えるのは7柱の御子の内でもツキホコトオルだけ。矛とは王の証であり、もし仮に5番目に生まれた末っ子男子なのであれば、末子相続の出雲王権ではスサノオの跡継ぎだったのだろうか・・・

 

合祭神

稲背脛命いなせはぎのみこと

 

国譲りの際にタケミカヅチと一緒に降臨した神。コトシロヌシの意思を問うために宍道湖を登って美保関まで船を走らせ、その船頭を務めたのがサルタヒコであった。その道中、多太神社の境外摂社である艫田神社あたりに停泊したとあります。しかし何故か多太神社に祀られているのですが。。別名を鳥之石楠船神とりのいわくすふねのかみまたは天鳥船神あめのとりふねのかみといいます。出雲大社の境外摂社にも祀られていますね。

 

多太神社の境内

御本殿

社殿は春日造、千木は男千木、御神紋は亀甲に三つ葉柏、方角は南西を向いています。

 

社日碑と岩舟

社日碑の下に大岩があります。江戸時代に書かれた雲陽誌には「羽鳥大明神、鳥之石楠船神が乗ってきた岩舟である」と書かれています。サルタヒコが船頭を務めた舟という事でしょうか・・・?艫田神社から岡本川を上ってこれなくもないですが・・・

 

 

八幡社

 

 

稲荷社

 

 

多太神社へのアクセス

一畑電鉄 松江フォーゲルパーク駅から車で3分。神社横に駐車場もあります。

 

まとめ

出雲風土記にしか登場しないスサノオの御子、ツキホコトオルとは?その正体は掴めないままですが、アマテラスの使者が立ち寄った伝説、サルタヒコが道案内した伝説が謎を深めます。すぐ近くの秋鹿神社にはウムカヒメが、内神社にはシタテルヒメが降臨したとあり、この辺りには様々な神様の信仰があったことが伺えます。なんと魅力的な土地だ!

 

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