【神等去出祭】神様が帰っていく道順には意外な意味があった!!
出雲大社で縁結びの会議を終えた八百万の神様は、それぞれの国へお帰りになります。
この神様が去っていくのをお見送りする神事を「神等去出(からさで)」と言います。
なんと、その帰り道には意外な意味があるのです!この意味を知るとさらに縁結び効果がアップ!神様の帰り道を辿って、さらにお参りしましょう!
神様がお帰りになる道順はこうです。
- 出雲大社
- 佐太神社
- 万九千神社
出雲大社での神等去出祭
旧暦10月17日の16時
十九社にご宿泊になっていた八百万の神々を拝殿にお迎えします。
十九社はこちらを参考にしてください
御餅の御供物が進められて祝詞が奏上され、
「お~」という警蹕(けいひつ)とともに楼門の扉が叩かれ、
「お立ち~」という発声によっていよいよ神々は旅立たれます。
これはつまりホテルに滞在していた神様がチェックアウトをして出ていく作業です。
しかし、チェックアウトの時間が迫っている事をドアを叩いて知らせるのは面白いです。
佐太神社での神等去出祭
出雲大社でチェックアウトを済ませた八百万の神々が最初に寄り道される神社は、松江市にある「出雲国二ノ宮 佐太神社(さだじんじゃ)」です。
神迎祭は新暦11月20日
神等去出祭は新暦11月25日
明治以前は旧暦で行われていたらしいのですが、明治以降は新暦に改められたようですので、お祭りの期間は出雲大社と必ずしも一致しません。
明治以前は旧暦10月18日~25日まで行われていたようです。
この神社には実は大事な神様が祀られています。
それは八百万の神々の親神である伊弉冉命(イザナミノミコト)をお祀りしているのです。
つまり、御先祖のお墓参りにお立ち寄りになるのです!
佐太神社は古来より「イザナミの陵墓である比婆山から、佐陀大社に遷座した」と伝わり、非常に社格の高い神社として崇敬されていた事がうかがえます。”大社”という称号を持っていたことからもわかる通りご由緒正しい神社です。
佐太神社は別の記事に特集しますね。
万九千神社での神等去出祭
お墓参りを済ませた神々は万九千神社にお立ち寄りになります。
神迎祭は旧暦10月17日
神等去出祭は旧暦10月26日
旧暦10月26日の夕刻、出雲大社の神等去出祭と同じように扉が叩かれ「お立ち~」と発声します。
この晩、八百万の神々は万九千神社で直会(なおらい)をすると言われています。
直会とはお酒を飲んで素直に話をする会の事です。いわゆる、飲み会です。
つまり居酒屋 万九千で打ち上げをして旅を締めくくるのです。
飲み会を終えた翌朝、八百万の神々はいよいよ旅立ちます。
この直会の夜から、出雲は毎年必ず大荒れとなります。大風が吹き、みぞれ混じりの雨が降り、北西の季節風の到来です。
ちょうど晩秋から初冬に移り変わるこの日に、神威を感じる風習があったのでしょう。地元の人は大荒れのこの日には家に閉じこもり、寝床で静かに過ごし神様がお立ちになるのを静かに待ちます。
直会の夜、万九千神社の境内を覗くことは禁忌です。
それどころか、外出することも、大騒ぎすることも控えられ、町中が静まり返ることから「お忌み」と呼ばれています。
また、万九千神社の周辺を「神立(かんだち)」と呼びますが、古来より地元の人が神様が旅立っていかれるのを静かに見守ってきたのを表しているのでしょう。
出雲大社にお越しになった際はぜひこの2つのお社を訪ねてみてください。
最後まで読んでくださってありがとうございます。
皆様に良い縁が結ばれますように。
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