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出雲の神はなぜ祟る?神話に見えるその裏側とは!?

縁結びで有名な出雲大社ですが、実はもう一つの顔があります。

歴史好きの方や、都市伝説がお好きな方は一度は耳にされたことがあるのではないでしょうか?

出雲の神は祟るという伝説

今回はこの祟りについてお伝えしていきたいと思います。

古事記に見る出雲の祟り

国譲りが成立して以降、出雲の神は何度も祟ります。それはどんな祟りだったのでしょうか?

第10代 崇神天皇の時代

大和国には天災や疫病が大流行

この不幸な現象がなぜ起きているのかを示す重大なイベントが起きます。なんと天皇の夢に大物主が登場。

「この混乱の原因は私である。大田田根子という男に私のお祀り事をさせなさい」とお告げになります。

つまり、お祀りの仕方について細かな指図をなさっているのですね。

祀り方を間違えれば祟るということでしょう。

そしてこの時、出雲の神(大物主)を三輪山にお祀りしたのでした。

第11代垂仁天皇の時代

垂仁天皇の御子が、言葉が話せなかった。

ある夜、垂仁天皇の夢枕に神様が託宣をお告げになりました。

「我が宮を天皇の宮殿のように立派にしたならば、御子は話せるようになる」

垂仁天皇は慌ててこの神がどなたなのかを、占いによってお調べになりました。

するとこれは出雲大神の祟りであると判明。

垂仁天皇は御子である本牟智和気(ホムチワケ)を出雲へ向かわせました。

出雲に到着した本牟智和気は現地のカミ、伎比佐加美高日子にもてなされます。

食事を用意していたその時!

「この斐伊川の川下にある青葉の山は、山のように見えて山では無い。」

「もしかすると出雲の石硐(いわくま)の曽の宮に鎮座する大国主命の祭場だろうか?」

大国主命の御霊を感じた本牟智和気は突然言葉を発したのです!

そして、御子が言葉を発したという知らせは、大至急で垂仁天皇に伝えられます。

天皇は家臣に

出雲大神の宮を立派に造営するように」とお命じになりました。

なぜ出雲の神は祟るのか!?

約束を守っていないから

答えは簡単ですね。国を譲った出雲に対して、大和国はある約束をしていたのです。

天皇の宮殿と同じくらい立派な宮殿を建ててあげよう

もともとは日本国家を統治していた出雲国ですから、特別な敬意を払う約束だったはず。しかし、この約束が交わされたのは天皇が即位するずっと前の話。天孫降臨よりも前の話。

一体だれがこの約束をし、そして破ったのか。

古事記では建御雷(たけみかづち)、日本書紀では高皇産霊神(タカミムスビ)が約束したということになっています。

なぜ約束を守らないのか、これも全くの謎です。

古事記、日本書紀にはさらに不可解な記述があります。それは国を譲った出雲への度重なる攻撃。。

度重なる出雲への攻撃とは?

ヤマトタケルの攻撃

第12代 景行天皇の御子であるヤマトタケルは、父の命によりまだ従わない国を成敗して周っていました。

九州の熊襲(くまそ)を討伐した後、出雲に立ち寄ります。

別に命じられたわけではありませんでしたが、父への土産として。たくさんの戦果を挙げて帰れば父に認められると思ったのでしょうか。

出雲建(いずもたける)を討伐に向けて、まずは出雲建と友達になったヤマトタケル。一緒に沐浴に行こうと誘い、斐伊川に来ました。

腰に刷いていた刀をこっそり偽物と差し替えます。沐浴の最中突然切りかかってきたヤマトタケルに慌てて応戦する出雲建。しかしその偽物の件は抜くことができず、切り殺されてしまいました。

この神話が示す謎は。。

なぜ国を譲った後も出雲は攻められているのか?

出雲の神宝を奪おうとした

日本書紀によると第10代崇神天皇の時代、

「出雲大社には高天原から下った神宝が保管されているはずだ。それが見てみたい。」

と天皇が仰るので、使者が派遣されました。

当時出雲大社の祭祀を務めていたのは第11代宮司の出雲振根(いずものふるね)。

しかし彼は留守をしており、弟の飯入根(いいいりね)が応対し、

独断で神宝を天皇に献上してしまいます。

帰ってきた振根は激怒し、弟をだまし討ちの末、切り殺してしまいます。

そして、その事件は朝廷に伝わり、結局は振根も処刑されてしまいます。

その後しばらく出雲大社のお祀り事は止まってしまいました。。。

すると異変が起こります。

丹波の国に住んでいる幼子が奇妙な歌を歌っているというのです。その内容はとても子供の言葉とは思えない、神がかったものでした。

この時に子供が歌っていた内容には、「出雲の人が祀っていた鏡~」という言葉が含まれており、この噂を聞きつけた天皇は鏡をお祀りするようになったのだされています。

つまり出雲大社で祀られていたのは鏡だった?

お話が横道にそれましたが、この神話が示す謎は、

出雲大社のお祀りが止まると異変が起こる

ということでしょうか。

崇神天皇の御代には大物主の祟りも起きているのに、さらにこんな事件で祟りが重なって・・・

 

まとめ

記紀では出雲は戦う事無く国を譲ったとあり、全て平和的な建国が進んだという解釈がされている一方で、度々起こっている出雲への攻撃。

そして必ず現れる祟り。

そのたびに出雲に立派なお社を建てると約束したり、出雲に縁のある方を呼び出してお祀りをさせたり。。。

出雲には天下人を魅了する何かがあるのでしょうか?

いずれにしても出雲大社は出雲の人がお祀りしないと、大変な事が起きるのでしょう。それだけ強大な力を持った大国主命をないがしろにしてはいけない、ということでしょうか。

皆様も出雲大社に参拝されたら、大国主命のパワーを感じてみてくださいね。

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