【拝殿】出雲大社での縁結び祈願はここから!でも実は・・・
出雲大社の境内に入ると最初に目に留まる大きなお社をご紹介します。
大しめ縄が見事な拝殿です。
出雲大社では御本殿と拝殿が離れているという珍しい建築様式をとっていますが、なんとこの拝殿他にも色々と面白いエピソードがあるのです。
お参りする前に、またはお参りした後のお宿での話題にどうぞ!
拝殿の別名は御仮殿!
この拝殿では古伝新嘗祭などの重要な祭祀が行われるだけでなく、60年に一度の遷宮の際には、本殿に祀られたご神体が遷されるのです!
遷宮中は拝殿が仮の本殿となるのです
そんな大事なお役目があるので、こんなに立派に造られているのですね。
ちなみに最初に目にする拝殿のしめ縄を見て、あれ?こんなに小さいしめ縄?
と思われた方は、ご注意ください!
たぶんお探しのしめ縄は神楽殿にありますよ!
出雲大社にいらっしゃった方のほとんどが、神楽殿の大しめ縄の写真を撮りたい!という方ですので、拝殿で何枚も写真を撮ってしまわないようにご注意を!
拝殿の場所は川の中だった
出雲大社境内の発掘調査により、本殿はその昔、超高層神殿だったことが確認されています。
地上48mの超高層神殿は現在の本殿の南側、つまり本殿と拝殿の丁度真ん中あたりにあったと言われています。
そしてこの超高層神殿が建っていた時代には、現在の拝殿のあたりで川が合流していたらしいのです。
出雲大社の西側には素鵞川(そがかわ)、東側には吉野川(よしのがわ)が流れています。
古代の超高層神殿はこの川の合流地点に建っており、川を隔てて参拝する様式だったと考えられます。
これは禊(みそぎ)の観点からも理に適っていますね。川や海で体の穢れ(けがれ)を落としてから参拝するというのが元々の作法です。
現在の拝殿のご由緒
現在の出雲大社の拝殿は昭和34年5月に完成。
その前の拝殿は・・というと、実は火事により焼失しているのです。
昭和28年5月に火の不始末が原因と思われる火事があり、拝殿や鑽火殿、庁舎が焼失したとのこと。その6年後、崇敬者の方の支援により総工費1億1千万円をかけて再建されました。
以下、建築の仕様を記載しておきます
設計 福山敏男博士
錺金具設計 東京芸術大学の山脇洋三・若林作司両教授
工事請負 伊藤平左衛門
建築様式 大社造と切妻造の折衷
建築面積 建坪485.10㎡(約147坪)、高さ12.9m
使用建材 木曾檜材の木造建築、
宇豆柱の礎石 愛知県の岡崎石(重量13トン)
まとめ
拝殿とは本殿にくっついているのが一般的ですが、出雲大社の場合は完全に独立した造りです。そしてよくある神社の本殿並みに立派な造り!
それは御仮殿という別の一面を持っているからですね。
そして古代には川の底だった場所です。ちょうど川がクロスしていた場所で拝礼を行うのは何か特別な意味がありそうですね。
最後に、大しめ縄の位置は間違わないようにしましょう!
最後まで読んでくださってありがとうございます。
皆様に良いご縁が結ばれますように!
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