1. HOME
  2. ブログ
  3. ヤマタノオロチが大暴れした場所には意外な事実と元八重垣神社?

ヤマタノオロチが大暴れした場所には意外な事実と元八重垣神社?

ヤマタノオロチ伝説を追いかける旅。

次にたどり着いたのは「元八重垣神社」とされる場所。八重垣といえばヤマタノオロチの退治をする際、稲田姫をかくまわれた場所。無事に討伐を終えたスサノオは姫を迎えに来たのでした。

現代では松江市にある八重垣神社の方が圧倒的に有名ですが、山を一つ越えた雲南市にも八重垣とされる場所があるのです。

 

元八重垣神社周辺の遺跡

稲田姫の両親の住居跡

稲田姫の両親であるアシナヅチ・テナヅチが住んでいたとされる住居跡。この地方ではこの二柱の神を長者と呼ぶため、この住居跡も長者屋敷跡とされています。

現在では石碑を残し、住居は跡形もありません。

石碑の前に生えている竹は、福竹(ほていちく)と呼ばれ、アシナヅチとテナヅチが立て置いた杖が竹に化身し、根付いたとされています。昔はこの伝説にあやかり、長寿や幸運を願って、竹の葉をお守りとする人が多くいたと言われています。

今はこんなに小さな竹なので、葉を取ることはだめだと思いますが。。

その横には連理椿(れんりつばき)という白椿の大樹があったそうですが、現代では小ぶりになっています。植え替えられた?

 

稲田姫の元結をかけた松

稲田姫が元結(もとゆい)を掛けたと言われる松。

現在の松は第八代目であり、先代の松は1959年の台風で倒れたそうです。

 

元結とは巫女さんが付けていらっしゃるような、髪を結ぶためのアクセサリーですね。

稲田姫はこの松の下で髪をほどいたりしたのでしょうか。

 

 

稲田姫が顔を映した鏡ヶ池

稲田姫が顔を映したとされる鏡ヶ池。

ここで洗顔とかメイクとかしたんでしょうね。

 

 

八重垣神社が遷座した伊賀武神社

ここは元八重垣ということでしたが、当然ながら現在は違う場所に遷座されています。その遷座した先というのは松江市の八重垣神社ではなく!なんと同じ雲南市にある伊賀武神社という場所なのです!

春日造りの立派なお社なのですが、あくまでもこちらが元々の八重垣だ!という主張がすごいです。

八重垣トライアングル?

ヤマタノオロチの退治において稲田姫をかくまった場所であると主張している神社が3つあります。

  1. 出雲市斐川町の久武神社
  2. 雲南市の八重垣神社
  3. 松江市の八重垣神社

それぞれを線で結ぶと三角形となり、ちょうど一つ目鬼の伝説と塩竈神社がある「大東町阿用」あたりが中心になります。なにか関係性があるのか・・・

個人的には須我神社やその背後にある八雲山が中心に来てくれると説明をつけやすかったのですが・・・

須我神社とはヤマタノオロチの退治を終えた後、スサノオとイナタヒメがお住まいになった場所として有名です。

 

ヤマタノオロチ伝説の真実!?

元八重垣神社の周辺にはヤマタノオロチ伝説を覆す、意外な言い伝えがありました!以前、八口神社の記事においてスサノオはオロチを打ち損じて、逃げられてしまい、八口の地においてとどめを刺したと書きました。

実はその前段となるお話が、元八重垣にはありました!

【八口神社】ヤマタノオロチ終焉の地!?スサノオは討伐に失敗した?

 

スサノオが飲ませたお酒は毒だった!?

ヤマタノオロチ神話では、スサノオがオロチに強いお酒を飲ませ、眠っているうちに首をはねたとありました。

しかし、この元八重垣に伝わる神話では、スサノオがオロチに毒酒を飲ませたとなっているのです!!

その後、ヤマタノオロチはもがき苦しんでおり、その足跡を追うと、泥沼の戦いだったことがわかります。

 

ヤマタノオロチが狂乱した火ノ谷

毒酒を飲んだオロチはもがき苦しんで、火を吐きながら走り回ったとされています。現在ここは樋ノ谷トンネルがあります。

 

ヤマタノオロチが暴れた波越峠

さらにもがき苦しんだオロチは、水辺を暴れまわり、その時舞い上がった水しぶきは波となってこの峠を越えたとされています。

 

ヤマタノオロチが休憩した八頭滝

暴れまわったヤマタノオロチは水辺で休憩しました。だんだんと毒が回ってきたのでしょうか。

 

ヤマタノオロチが伏せた岩伏山

ついに動けなくなってきたヤマタノオロチ。岩の上に伏せてしまいます。どれだけ強い毒だったかが分かります。

 

さすがに神話ではエレガントにまとめたものの、実際は大蛇と人間の戦い。綺麗なことばかり言ってはいられません。服毒も立派な戦略。

スサノオは色々な知恵を持って大蛇を退治されたのでしょう。そして戦はクライマックスへ。

 

八口神社の地でとどめを刺した

八本杉の地にオロチの首を封印した

毒酒を入れていた壺を封印した

 

まさに神話には描かれなかったお話し。現場に足を運ぶことでしか分からないものでした。

 

元八重垣へのアクセス

最寄り駅は木次線の下久野駅ですが、そこからの公共交通機関は通っていません。この駅から徒歩ですと1時間近くかかります。マイカーもしくはレンタカーでの移動をおすすめします。

なお、ヤマタノオロチが暴れた場所には特別な案内などはありません。僕が探して発見できたのはトンネルの出口辺りに看板が一つある程度ですので、探し回られるのは大変かと思われます。。

 

まとめ

イナタヒメをかくまったとされる八重垣の地には諸説あり、それを結ぶと謎のトライアングルが出現!この謎はまた追いかけていきます。

そして元八重垣の周辺にはヤマタノオロチが毒を飲まされたという衝撃の事実が!!そろそろ大詰めを迎えたヤマタノオロチ伝説を追いかける旅。次回にもご期待ください!

 

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

関連記事

初めての日本神話にオススメの本

神社に興味があるのに!
神社の御由緒書きを読んでも内容が分からない!

パワースポットとか大好きなのに
ネット検索するしか調べる術がない…

日本文化をもっと詳しく知りたい
と思ったら、神話にルーツがありそうだと分かった…

などと悩んでいる方!実は僕もそうだったんです!これからご紹介する本を読めば、神社に行くのがもっと楽しくなって、日本文化のルーツが分かります!

でも神話って読みにくい・・・そんな最初のハードルを越えやすい優秀な書籍です。
僕は今でも片手に読みながらブログを書いています。時には神社参拝に持っていく事も!
神社のいろはを勉強するならまずは読んで欲しい。。そんなお勧めの書籍たちをご紹介します!


古事記の入門書

皇室の旧宮家である、竹田恒泰先生の書籍。古事記には非常にたくさんの神様が出てきて、全部覚えようとすると挫折します。。実は古事記って再び登場する神はほとんどないんです。 この本は覚えた方がいい神様とそうではない神様を見分ける目印がついているというスグレモノ! さらに皇室側の視点で見た読解がすごく面白い!そして丁寧な解説!初めて古事記を読むなら、この本が絶対おすすめ!


日本書紀の入門書

神話や和歌が少ない日本書紀は、読み進めるのがつまらなくなりがち。だって日本書紀って年表を読んでいるような気になる記述なんです。 でもこの本なら漫画表記と文字表記がペアになっているという画期的な工夫がなされています! 文字だけ読みたい人にも、漫画だけ読みたい人にも一冊で対応可能!しかも、どっちを読んでもある程度内容がつかめてしまうという・・・初めて日本書紀読むなら絶対これ!


超高速で理解する古事記

note
超高速で理解する古事記|note

神様の名前を読む自信が無い!
神話を読む自信が無い!
そもそも本を1冊全部読めた試しがない!
だいたいどんな話なのか分かれば十分という方!
これなら超高速で古事記を理解し、10分あれば古事記の概要を理解し、天皇や神社について大雑把に理解できます。
時間のない方にもおすすめです!
読んでみる

神社参拝に便利な御朱印帳


出雲の神社を歩くなら!
御朱印帳を持参して思い出を残しましょう!
コロナ禍でも、神社参拝ならソーシャルディスタンスを保ってひっそりと楽しめる!日本人ならではの旅行を楽しみましょう!